エゴからの脱却。辛いことがある全ての人へ。

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エゴからの脱却。

 

政府のある高官が禅師にこう聞いた。

 

「自我(エゴ)とは何ですか?」

 

禅師は答えた。

 

「なんというくだらない質問だ、バカバカしい。」

 

高官は怒った。

 

「なんて口の聞き方だ!私を誰だと思っているのだ!!」

 

禅師は言った。

 

「それが自我ですよ。」

 

我々人間は思考で世界を切り刻む。エゴは思考でもって自分を定義しようとする。「自分は神奈川の横浜市出身で、親はこんな仕事をしていて、小学校から中学校までは野球をしていて高校では陸上、運動神経はよくて勉強もできる、校内模試では総合で6位、今までできた彼女は2人で趣味は読書、大学は学年で106番目の成績で卒業し今は都内の某IT企業に勤めてます。」

 

思考によって、言葉によって定義していくことで自分の本質が何かわかると本当にお思いだろうか?「自分はこんな人間」という情報をひたすら付け足していくことで自分が何者かわかると本当にお考えか?精神科医に頼んであなたの過去について分析した5000枚のレポートを読めば自分という人間がわかると、本当に思っているのか?

 

あなたの本質は意識である。思考や言葉で理解できるものではない。「私はこんな人」という思い込みがあるとしたら、それはエゴがなんとか自分という存在を定義したくて作り出した幻想だ。だが、エゴが作り出した「私はこんな人」はあなたの真の拠り所にはならない。

 

思考で自分を定義付けようとするクセをやめること。エゴが偽りの自分を作り出そうとしていることに気付くこと。ただ沈黙し、今に意識を向けること。