この世界はエネルギーでできている

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頭の中に生まれる思考はエネルギーによってできている。例えば怒りのエネルギーはまずあなたを痛みつけ、あなたの表情や言葉や身体的な動きを通じて他者に伝わり、他者をも傷つける。

 

あなたの思考にはどんなエネルギーが混ざっているか?その思考がネガティブなエネルギーによってできているのであれば世界を少しネガティブにすることになる。ポジティブなエネルギーからできているのであれば世界は少しポジティブになる。そしてそのどちらにも執着してはならない。

 

思考は意識の場で展開する。思考によって生み出される感情も意識の場で展開する。要するに思考と感情が生きていくには意識の場が必要なのだ。しかし、意識は存在するために思考も感情も必要としない。

 

我々人間は思考と感情に支配されながら生きている。寝ている時以外は常に何かを考え、その思考によって生まれた感情によって怒ったり不安になったり心配になったり嬉しくなったりワクワクしたり誇らしくなったりする。思考と感情がほとんどの人間の人生を支配している。

 

「いま、ここ」に意識を向けた時、思考と感情は存在する場を失う。思考と感情は過去と未来にしか生きることができないからだ。意識の場に過去と未来という幻想の住処を作り、そこに暮らしている。あなたが頭の中で余計な情報処理を一切せずに今感じている身体感覚、音、匂い、目に写るもの、それらをありのままに感じていればあなたは苦しむことができない。

 

初めは呼吸に意識を向けてみるといいだろう。吸っている時は体の中に空気が入ってくる感覚に意識を向け、吐いている時は体から空気が出ていく感覚に意識を向ける。苦しいとか、もっと吸いたいとか、つまらないとか、そういった価値判断を一切挟まずにありのままを感じる。それによってあなたの「今にある感覚」が強まっていく。

 

「今にある意識」は思考と感情を焼き尽くす。あなたと世界を苦しめるだけの思考は「今にある意識」によって焼き尽くされ、あなたは人生に「実感」を取り戻す。思考はあなたを苦しめる暴力装置から便利な道具に変わる。この時あなたはあらゆる苦しみから解放されているはずである。